Wikipathologica-KDP

aggressive natural killer(NK) cell leukaemia

50year-old female: hemophagocytic syndromeで発症したaggressive NK cell leukaemia。

咳嗽, 鼻汁, 発熱で発症. インフルエンザは陰性. 耐糖能異常あり. 投薬により症状軽快するが拍動性後頭部痛, 微熱が持続した.血液検査でAST148U/l, ALT161U/l, LDH826U/L,Al-p953U/L, γ-GTP126U/Lを指摘され紹介受診. 腹部CTでは軽度脾腫あり.WBC1100/μl(seg35%), Hb9.0g/dl, plt7.3x10. と汎血球減少が認められる。WBC900/と血球減少が進行する.

1週間以上持続する発熱, 脾腫, 進行性汎血球減少, 骨髄血球貪食像によりhemophagocytic syndrome(HPS)が考えられた。ferritin 13690ng/ml, sIL-2R 4810と増加.

骨髄所見

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smear標本に比べてclot sectionではhemophagocytosisがわかりにくいことがある
左端の1)HE標本ではclotの辺縁部に貪食マクロファージの集簇が認められる。2), 3)はスメアの貪食像。hemophagocytic syndrome(HPS)が考えられる所見。末梢血には顆粒リンパ球が4%認められた。

末梢血中顆粒リンパ球

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まずウイルス感染によるHPS(VAHS)が疑われPSL+CSA内服治療を開始. 検査値でDICを認め, 低分子ヘパリン投与, FFP4単位/2xweekを開始, 頭痛, 全身倦怠感は改善した。以後PSLを減量。
3週間後,再度発熱, ferritin 20900著増, 好中球減少が進行した。 骨髄穿刺で異常なNK cellが7%認められた, 入院時の骨髄をreviewすると形態異常のないNK cellを4%認めていた. 異常NK cellは表面マーカ CD2+, CD7+, CD11c+, CD16±, CD56+.

骨髄所見2

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異型細胞が集簇, 散在性に増殖している。N/C比大. 粗なクロマチンをもち核小体を複数もつ核に紫の色調の細胞質をもった大型細胞である。類円形の核の他, くびれや捻じれを示す核, 多型な核も出現しているように見える(May-Giemasa染色)。HEでも大型細胞の集族がある. smearの異型細胞は濃い青色調の細胞質にアズール顆粒が認められる。核クロマチンは凝集しているように見える。

末梢血中顆粒リンパ球

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くびれやねじれを示すクロマチンを増した核, 核小体をもつ核が認められる。好塩基性の強い細胞質をもつ類円形細胞(A-I). 透き通る青めの細胞質(J-L). M-Rではマクロファージに似た核や細胞質形態を示す。核クロマチンは増加している。

骨髄免疫染色およびISH

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MG染色での大型異型細胞はCD56, CD30陽性。CD3は陰性を示す

aggressive NK/T cell leukaemia

他人種に比較しアジア人種に多く発生するまれなタイプのleukaemiaで全身性に腫瘍性NK cellの増殖が認められる.

 

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