Wikipathologica-KDP

No215SPS-Case08
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Anaplastic large cell lymphomaの疾患概念確立

病理組織学的特徴

臨床的特徴

ALK陽性 ALCLは化学療法などで助けられる疾患。7-8割が30歳以下の若年者であり診断の見落としをしないことが大切である (中村栄男先生の談)

子供、若年者のリンパ腫ではALKとCD30を染めることを忘れないこと!!

Anaplastic lymphoma kinase

ALKfusion_protein.jpg
 

<-- Fig: ALK+ ALCLでのALK融合蛋白*2

ALK遺伝子の融合パートナーの違いにより融合蛋白の免疫染色発現パターンが異なる。

Anaplastic large cell lymphomaとその周辺

第4回リンフォマニアになるためのリンパ腫診断研究会 竹内賢吾先生講演より

WHO(2008)分類

Diffuse large B-cell lymphoma

  • centroblastic variant
  • immunoblastic variant
  • anaplastic variant---定義でALCLはT, null cell. B-cellはALCLとは,まったく別のものとして扱う。

Anaplastic large cell lymphoma, ALK-positive

Anaplastic large cell lymphoma, ALK-negative

Primary cutaneous CD30-positive T-cell lymphoproliferative disorders

  • primary cutaneous ALCL

ALCLでのALK融合遺伝子のパートナー遺伝子

受容体型チロシンキナーゼのひとつであるALK融合タンパクの場合、パートナー分子には重合能があることによりキナーゼが恒常的に活性化されることになる。

ALCLにおいてはALKのpartner geneは2003年までに9種類みつかっている。

Partner遺伝子LocusYear発現
NPM5q36.11994LBCLにも+
TPM31p231999
TFG3q12.21999
ATIC2q352000
TPM419p132000
CLTC17q232001LBCLにも+
MSNXp11.12001
ALO1717q25.32002
MYH922q13.12003

partner遺伝子の違いによりALK免疫染色パターンが異なる。核(核小体)がそまるNPMと核の染まらないそれ以外の、大きくわけて2つのパターンがある。核が染まっていれば相方はNPMとしてまず間違いない.

NPMのC末端には核移行シグナルがあるためNPMとNPM-ALKのヘテロダイマーは核内に移行し免疫染色では核(特に核小体)と細胞質が染まる。NPM以外のALK融合パートナーには核移行シグナルをもつものはなく, 核は染色されない。

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*1 最新悪性リンパ腫アトラス 文光堂 pp266-275, 2004
*2 Pileri S. et al., CD30+ anaplastic large cell lymphoma Blood 96; 3681-3695, 2000

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