Follicle and Follicular lymphoma 2018
Duodenal-type follicular lymphoma*1
十二指腸濾胞性リンパ腫は,十二指腸下行脚(2nd portion)に好発し,非常にindolentな経過をたどる.-->&ref(): File not found: "GI tract-FLs.pdf" at page "Duodenal-type follicular lymphoma";
多数例の検討では,十二指腸濾胞性リンパ腫は,さらに空腸・回腸など遠位小腸に80-85%の確率で広範囲にひろがっている.
肉眼的に白色小顆粒状隆起を呈し多発する消化管ポリープを形成することが特徴とされ, これはGI tractの別領域, 胃・大腸濾胞性リンパ腫の肉眼所見とは異なっている.
胃・大腸に発生する濾胞性リンパ腫は,その肉眼像は多彩で腫瘤型,潰瘍型などの肉眼像を示し, Ⅱc様病変の形態像を呈するものも存在する*2
顕微鏡的には十二指腸濾胞性リンパ腫では,粘膜固有層主体に病変が存在するのに対し,''胃・大腸では固有筋層から漿膜下層の深部にまで腫瘍細胞が及ぶものが多い.構成する腫瘍細胞は,小型から中型までのリンパ腫細胞より成り,これらが結節状構造をとってmonotonousに増生する.
FLのGradeは大部分の症例において1~2のlow grade.また十二指腸では腫瘍細胞がvilli内に高率に存在する(villiにCD10+, BCL6+ B細胞が存在する)ことが形態的な特徴.
分子生物学的には,節性濾胞性リンパ腫と同様に, t(14;18)転座を有し, ongoing mutationが認められる. 一方, AIDの発現を欠き,病変内にfollicular dendritic cell meshworkが認められない点,memory B細胞への分化がうかがわれる点など,MALTリンパ腫と共通した特徴を有する特異なリンパ腫である.
多くが局所病変であり(stageIE/ ⅡE), 予後は無治療であっても非常に良好である.
Case01
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HE | CD20 | CD10 | BCL2 |
十二指腸粘膜固有層にCD20+リンパ球が大きな濾胞様結節を形成している. 増殖B細胞はCD10, BCL2が陽性である. 本来濾胞内に存在するCD10陽性細胞が, 絨毛上皮化間質のB細胞にも陽性を呈する異常局在所見を示す.
File not found: FLd01-HEhpf_s.jpg | File not found: FLd01-HEhpf02_s.jpg | File not found: FLd01-CD5hpf_s.jpg | File not found: FLd01-BCL6hpf_s.jpg |
濾胞中心の細胞 | 絨毛浸潤細胞 | CD5 | BCL6 |
File not found: FLd01-CD21_s.jpg File not found: CD21-hpf_s.jpg follicular dendritic cell(FDC; CD21+)は濾胞辺縁に限局し濾胞内の meshworkは消失している.