Waldenstroem macroglobulinemia
IgM分泌異常症 IgM-Secreting Disorders†
LPL/WMの鑑別診断には,IgM MGUSや無症候性または,くすぶり型WMなど,血清IgMパラ蛋白serum IgM paraproteinの存在が主要な症状である疾患が含まれる.
IgM MGUS†
- 骨髄評価でリンパ球形質細胞浸潤がないか,あっても骨髄細胞数が10%未満であり,WMの症状がないことで定義される.132*1
- フローサイトメトリーでクローン性B細胞または形質細胞集団が認められるか,分子遺伝学的検査でクローン性IGH再配列が認められるが,形態学的にリンパ形質細胞浸潤が認められない場合は,この診断が正当化される.
- MYD88 L265P変異解析は,IgM MGUSとLPL/WMの鑑別には役立たない.なぜなら,この変異はIgM MGUS症例の約半数で同定されているからである.*2*3*4*5*6*7
- MYD88 L265P変異を有するIgM MGUS患者は,血清M蛋白濃度とは無関係にLPL/WMに進行するリスクが高いことから,IgM MGUS患者の予後および疾患進行のマーカーとしてMYD88 L265Pが有用である可能性が指摘されている.*5