Endocervical adenocarcinoma の履歴(No.2)

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  • 1 (2023-06-26 (月) 20:03:10)
  • 2 (2023-06-26 (月) 21:32:04)

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lobular endocervical glandular hyperplasia

Endocervical adenocarcinoma 子宮内頚部腺癌†

Glandular tumours and precursors　WHO分類 5th Ed. 2022*1

Adenocarcinomas 腺癌

HPV-associated　HPV関連性

• Adenocarcinoma in situ, HPV-associated, of the uterine cervix

• Adenocarcinoma, HPV-associated, of the uterine cervix

HPV-independent HPV非依存性

• Adenocarcinoma in situ, HPV-independent, of the uterine cervix

• Adenocarcinoma, HPV-independent, gastric type, of the uterine cervix

• Adenocarcinoma, HPV-independent, clear cell type, of the uterine cervix

• Adenocarcinoma, HPV-independent, mesonephric type, of the uterine cervix

• Other adenocarcinomas of the uterine cervix
   
   

頸部腺癌には, 腫瘍発生機序について HPV感染が強く関与する腺癌と, HPV非関連の腺癌が存在している. ワクチン予防の可能性などから、組織分類には, HPVの関与を考慮することも必要となってきた.

Human Papilloma Virusのページをみる.

gastric type adenocarcinoma of the cervix uteri　胃型頸部腺癌*2

WHO 2014 頸部腺癌の分類

WHO4th分類, 2014年の頸部腺癌分類では, 組織亜分類のうち, Mucinous adenocarcinoma, endocervical typeが以下の2型 に分類されたことが大きな改訂点である.

１．endocervical adenocarcinoma, usual type (通常型内頸部腺癌/ 通常型腺癌）

２．mucinous carcinoma, gastric type (胃型粘液腺癌) -->Pathology outlineのページ

• この2つに分類された意義は, HPV感染により発生する通常型腺癌に対し, 胃型粘液腺癌はHPV非感染, 非関連の代表的な組織亜型として位置づけられたことにある.
   
• 胃型粘液腺癌は分葉状頸管腺過形成(LEGH, lobular endocervical glandular hyperplasiaのページへ.)や胃型上皮内癌(gastric type adenocarcinoma in situ, gAIS)との合併例がみられる.
   
• 胃型形質(幽門腺形質)をもつ頸部腺病変のスペクトラムに含まれる.
   
• HPV非関連腺癌には胃型頸部腺癌の他, clear cell carcinoma(淡明細胞癌), mesonephric carcinoma(中腎癌), がある.

胃型頸部腺癌は(1) 粘液を含有する淡明/ 淡いエオジン好性の豊かな細胞質, （２）明瞭な細胞境界の2点の形態的特徴で定義される腺癌として2007年に提唱された. *3

• 上記(1), (2)の形態的特徴を呈する子宮頸部腺癌は, 高率に胃型粘液形質(幽門腺型粘液形質)を有し, 予後が不良である.
   
• HPV非関連性の癌である.
   
• 核のpleomorphism, 明瞭な核小体, 極性の乱れなどの異型所見が明瞭に認められる.
   
• びまん性広範囲に浸潤する性質をもち, 「腺筋症」様の浸潤分布を示したり, 胆道や膵腺癌に類似した浸潤様式を呈したりする.
   
• 脈管侵襲, リンパ節転移, 卵巣転移, 骨盤内臓器浸潤, 腹腔内播種が高率に認められる.
   

胃型頸部腺癌の疫学 etiology

• HPVとは無関係（Int J Gynecol Pathol 2005;24:296）
   
• 子宮頸部内膜腺がんで2番目に多いサブタイプ
   
• 非HPV関連内頸部腺癌の最も一般的なサブタイプ（Am J Surg Pathol 2018;42:214）
   
• 一般集団では子宮頸部内膜腺がんの約10％、日本人集団では最大25％を占める（Am J Surg Pathol 2018;42:214）
   
• 通常は散発性だが、生殖細胞系列のSTK11変異（Peutz-Jeghers症候群）を伴うこともある（Oncol Lett 2013;6:1184）
   
• 発症時の平均年齢は50歳（範囲30～66歳）
   

WHO2022, HPV非依存型子宮頸部胃型腺癌*1--->gastric typeCa-HPVnegative.txt

最小偏倚性腺癌　minimal deviation adenocarcinoma, 悪性腺腫, 子宮頸部内膜粘液性腺がん(HPV陰性）これらは推奨されない「HPV非依存型子宮頸部胃型腺癌」の呼び方になっている.*1

Minimal deviation adenocarcinoma†

最小偏倚性腺癌Minimal deviation adenocarcinoma--- 以前は「悪性腺腫 adenoma malignum」とよばれた腫瘍, 現在(WHO2022)では, HPV非依存型子宮頸部胃型腺癌

• 異型所見の乏しい細胞内粘液の豊富な細胞が良性にみえる高分化な腺管を形成しびまん性に浸潤増殖をする腫瘍.

• 症例ページ--->がん診療画像レファレンスデータベース.子宮頸部腺系腫瘍1(National Cancer Centrer Japan) "ページが廃止になってしまいました. 残念''
   
• 17Casesのまとめ論文--Minimal deviation adenocarcinoma (adenoma malignum) of the uterine cervix: clinicopathological analysis of 17 cases　Obstet Gynecol Sci. 2018 Sep; 61(5): 590–597.