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MPNの代表的疾患のうち, PMFは生存期間中央値 6年と短い一方で, PV 14年, ET 20年と比較的予後良好な疾患である. しかし, いずれの疾患においても, 血栓症発症, 骨髄線維化/骨髄不全への移行とともに, 急性白血病, すなわちblastic phase/ crisis(MPN-BP)への移行に注意が必要である.
最も急性白血病に移行しやすいのは, PMFで, その移行率は10年で10~20%, PVでは2~4%, ETでは1%未満と報告されている.
近年JAK2やCALR遺伝子変異などMPNの分子生物学的発症機序が解明されるに至ったが, MPN-BPの治療法に大きな進展はなく, 依然としてその予後は不良である.
定義: WHO 4th; MPNの既往あり. 末梢血あるいは骨髄で, 骨髄芽球を20%以上認めた場合, MPNから続発する急性骨髄性白血病(Post-MPN AML)と定義する.
MPNからの移行はAMLを発症することが多いが, まれにALLへの移行も報告されている.*1
post-MPN AMLはde novoのAMLと形態学的にも分子生物学的にも大きくことなる.