Wikipathologica-KDP

Lung 小葉

肺小葉は解剖学的に小葉間隔壁(interlobular septum)や胸膜によって取り囲まれた1cm四方程度の領域で, いわゆるMillerの二次小葉(secondary lobulus)にあたる.間質性肺炎の診断基準で単に小葉と記載されているのは多くの場合Millerの二次小葉である.

 

この領域の気管支は, 直径1-2mmほどの細気管支である.

小葉間隔壁は薄く疎な結合織よりなり, そこに肺静脈とリンパ管が走行する.

小葉のサイズは小葉間隔壁により決まるが, 隔壁は肺の部位により不完全であるため, サイズにはかなりのばらつきがある. (隔壁は胸膜直下ではよく発達している他, 上葉, 中葉, 舌区前縁では発達しているがそのほかの部位では不完全なところが多い.)
小葉隔壁の不完全な部位では, 肺静脈の枝が小葉の辺縁構造となる.

 

小葉中心構造は, 細気管支とそれに伴走する肺動脈およびそれらが走行する疎な結合織(気管支血管束bronchovascularbundle)からなる.
細葉(acinus)は大まかに一つの終末細気管支以下に付属するひとまとまりを表す概念で, 境界を具体的に指摘することはできない. 小葉(Millerの二次小葉)は細葉が複数個含まれており, 小葉には複数個の小葉(一次小葉=細葉)中心部が存在する.


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