T cell and MHC

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T細胞活性化シグナル伝達 T-cell receptor(TCR) activating signaling

 

T細胞は可溶性抗原を単独では認識しない. 必ず抗原提示細胞表面のMHC分子と会合した抗原ペプチド(または糖脂質など)を認識し, それによって活性化される。このため, T細胞活性化は必ず細胞間相互作用により誘導される。

 
T-cellSignaling01.jpg

左図 T細胞活性化の初期シグナル*2

TCR複合体と補助レセプターによる細胞内シグナル伝達

DAGはPKC-θを活性化する. PKC-θは転写因子NFκBを活性化する。

IP3は細胞内Ca2+濃度を増加させ, ホスファターゼであるカルシニューリンを活性化する。カルシニューリンは転写因子NFATを活性化する。

DAGはRasGRPを活性化し, MAPキナーゼカスケードを活性化する。Rasにより誘導されるキナーゼカスケードはAP-1転写因子の構成要素であるFosを誘導し活性化する

-->T-cell receptorの構造

 
immunosynapsis01.jpg

生体内でのT細胞活性化は末梢リンパ組織(リンパ節, 脾臓, パイエル盤)でおこる。

免疫シナプス*2

TCRミクロクラスタ‐*2


*1  Mueller DL, et al. Clonal expansion versus functional clonal inactivation: a costimulatory signalling pathway determines the outcome of T cell antigen receptor occupancy. Annu Rev Immunol. 1989;7:445-80
*2  審良静男ほか 編集 免疫学Update 分子病態の解明と治療への展開 pp62-70 2012 南山堂 東京

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