Wikipathologica-KDP
治療関連消化管疾患†
消化管のirAE組織所見
1)Zhang et al. *1
- 粘膜内(固有層)リンパ球形質細胞びまん性浸潤
- 肉芽腫形成
- 巨細胞出現
- 活動性炎症, 好中球浸潤 and/or 膿瘍(陰窩膿瘍)形成
- 十二指腸陰窩の鈍化/ 結腸陰窩構造の変化
- 上皮内リンパ球浸潤
- 上皮内アポトーシス出現(5個超/10 hpf)
- 胃生検では 1,2の出現頻度が高い. irAE胃炎において明瞭な肉芽腫はまれ *2
- 十二指腸では, 1, 4, 6の頻度が高い.
- 結腸では, 1,4,6,7の頻度が高い.
まれにcollagenous colitis類似所見(collagenous band typeⅢ, Ⅳ)がみとめられることが報告されている.
DDxについて, collagenous colitisには, apoptosis増加, 陰窩膿瘍, 陰窩炎などの所見がないことのほか, ICI(immune check point inhibitor)治療がなされていないことが最も重要.