Anaplastic lymphoma receptor tyrosine kinase(ALK)を発現する均一な大型免疫芽球様B細胞の腫瘍、ときに形質芽球への分化を伴う。[ALKはヒト正常細胞では通常, 神経系細胞の一部のみに陽性。ヒトの細胞でこれ以外にALKが染まれば異常。がん研有明病院 竹内賢吾先生]
まれな腫瘍で, いままで50例ほどの報告があり、本邦では6症例の報告(医中誌2012/8月). 945例のDLBCL例にALKの免疫染色スクリーニングを行うと5例(0.5%)が陽性であった*1
男女比は3:1と男性優位、小児から成人まで幅広い年齢に発症。
ほとんどが進行期でみつかる。3-4期患者さんの生存期間中央値は11ヶ月と通常のDLBCLと比較して悪い。
多くは節性。縦隔, 鼻腔, 舌, 胃, 空腸, 骨, 軟部など種々の臓器を侵しうる。
1. NPM(nucleophosmin)-ALK [t(2;5)(p23;q35)]
2. CLTC-ALK [t(2;17)(p23;q23)]
3. SEC31A-ALK*3:[t(2;5)(p23.1;q35.3)] 第3の融合パートナー
5. unknowns
山梨大学医学部 Dr.大石直輝: 骨髄HEではvesicularな核をもつ大型異型細胞がorganoid pattern, 類上皮様配列をとり増殖している。癌腫の転移と紛らわしい所見。
File not found: ALKB_HE01_s.jpg クリックで大きな画像が見られます。
腫瘍細胞は接着性がみられ, 索状に増殖, 上皮性腫瘍のように見える。
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ALK+ LBCLは形態的にリンパ腫に見えないことがある。(CKが染まる場合, 低分化な癌に誤診されてしまう)
Plasmablastoid/immunoblastoid morphology 形質芽細胞/ 免疫芽球様形態, phenotypeを示す腫瘍のひとつに入れられる(右図 がん研有明病院 竹内賢吾先生 講義より.)
ALK+ LBCLは形質細胞腫に見えることがある。
ALKを染めることが診断に直接結びつく。
鑑別診断に, ALK+ inflammatory myofibroblastic tumor(IMT); 形態が似ることがある。