#author("2022-07-09T16:40:11+09:00","","") #author("2022-07-10T16:27:42+09:00","","") [[Chronic myelomonocytic leukaemia(CMML)]] 作成中 *Case01 [#s7220a5d] #ref(non-neoplastic monocytosis.jpg,around,right,80%) 60歳代中頃 男性 主訴; 腰痛, 発熱. 2年前より健診で白血球増加を指摘され近医で経過観察中, 症状が発現.~ ''肺炎を合併した造血器疾患の疑い''で精査のため紹介される. 末梢血 blood count:RBC 254x104/ml, Hb 9.1g/dl, Ht 27.7, MCV 109.1, MCHC 32.9,~ ''WBC 58600/μl'', diff.; My 3.0, Met 1.0, St 12.0, Seg 64.0, Eo 0.0, Ba 0.0, &color(#e60033){Mo 11.0};, Ly 5.0, &color(#e60033){promonocytes 4.0%}; monocytosisは, &color(crimson){種々の非腫瘍性疾患において観察される};ため(右図 Foucur K,et al)慎重な鑑別が必要である. %%%本症例の肺炎など感染症は頻度の高い原因になる%%%. ''CMMLの診断クライテリア (WHO 4th Ed, 2016)'' 1 . 持続する末梢血の monocytosis >1000/μl(単球が末梢 白血球の10%以上を占める) 2 . '''''bcr-abl1'''''陽性CML, primary myelofibrosis, PV, ETのWHO分類診断基準に一致しない >&color(crimson){骨髄増殖性腫瘍(MPN)ではmonocytosisを初発時,あるいは経過中に発現しCMMLと類似する場合がある};. このような稀な症例では既往歴にMPNがあればCMMLを否定することができる. >MPNとして''特異的な骨髄所見''や''MPN関連遺伝子異常('''JAK2, CALR, MPL''')''があればCMMLよりも単球増加を伴うMPNの診断を支持する. 3.'''''PDGFRA, PDGFRB, or FGFR1 再構成なし''''', '''''PCM1-JAK2'''''融合遺伝子を認めない.(特に eosinophiliaを伴う症例では必要) 4. 末梢血および骨髄の芽球は <20%未満であること. 芽球は&color(#e60033){myeloblasts, monoblasts, promonocytes を含む};。(形態読むのが大変なんだよね) 5. 1系統以上の骨髄球系細胞に異形成が認められる。 形態異常が見られないか, ごく軽微な場合は上記, 1-4を満たした上に1), 2)を満たすこと. >1) 後天性のクロ-ナルな染色体異常, 遺伝子異常が造血細胞に認められること. >2) 単球増加症が3ヵ月以上持続し, monocytosisを起こす他のすべての原因(悪性腫瘍, 感染症, 炎症性疾患など)が除外されていること. #clear ***初診時の骨髄組織所見 [#w4f67155] thumb nail画像のクリックで大きな画像がみられます. #gallery(left,nowrap){{ BM-f-01HE01.jpg>BM clot HE stain BM-f-01HE02.jpg>BM clot HE stain BM-f-01.jpg>Naphtol-ASD-CAE stain }} HE染色および, Naphtol-ASD-CAE染色した骨髄クロット組織標本-->[[Naphtol-ASD-CAE染色, 載せガラス法のページをみる>ASD/Giemsa 染色--骨髄クロット・生検組織の染色]]. 70-80%のhypercellular marrow. 3系統造血細胞が認められる. Naphtol-ASD-CAE染色で赤色にそまる顆粒球系細胞増生が顕著な骨髄組織. promyelocytesなど幼若顆粒球系細胞の集簇がみられるが, 分葉好中球他, 成熟顆粒球(Naphtol-ASD-CAE染色は薄く染まる傾向あり)も多く認められacute leukaemiaの所見ではない. 単球(Naphtol-ASD-CAE染色陰性)が密に増殖する所見は骨髄組織には認められない(*1) 作成中