#author("2023-12-08T16:00:13+09:00","","")
#author("2023-12-08T16:01:02+09:00","","")
[[Wikipathologica-KDP]]

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*Myelodysplastic syndrome&color(#e60033){s}; - WHO 5th classification and ICC classification [#h9cbb968]

作成中


国際コンセンサス分類(ICC)文献&note{:Arber DA, Orazi A, Hasserjian RP, et al. International Consensus Classification of Myeloid Neoplasms and Acute Leukemias: integrating morphologic, clinical, and genomic data. Blood 2022; 140:1200-1228};.-->&ref(MDS-ICC2022.txt);
国際コンセンサス分類(ICC)文献&note{:Arber DA, Orazi A, Hasserjian RP, et al. International Consensus Classification of Myeloid Neoplasms and Acute Leukemias: integrating morphologic, clinical, and genomic data. Blood 2022; 140:1200-1228};.-->&ref(MDS-ICC classification2022.txt);

世界保健機関第 5 版(WHO5)online β版あり. 文献&note{:Khoury JD, Solary E, Abla O, et al. The 5th edition of the World Health Organization Classification of Haematolymphoid Tumours: Myeloid and Histiocytic/Dendritic Neoplasms. Leukemia 2022; 36:1703.};




*MDS診断のアルゴリズム [#h43b1eca]

名古屋第一赤十字病院 伊藤雅文先生 第5回東京骨髄病理研究会講演から。

**骨髄クロット標本におけるMDS診断のポイント [#w40fd2d0]

MDSは境界病変が多くアルゴリズムのとおりにはいかない症例も多い。それでも80%, あるいは90%ほどの症例は診断できるとおもわれる。(伊藤雅文)

''MDSが疑われる患者さんの骨髄組織標本を前にして評価するべきこと''

-1. Cellularityは &color(red){低形成なのか正ないし過形成};なのか。クロットを対物レンズ2-4倍の低倍で観察する。

-2. 低形成であればパターンは &color(blue){''Patchyか diffuse''};か

-3. 赤芽球過形成か, 顆粒球過形成か

-4. 赤芽球の血島形成は明瞭か, 不明瞭か

-5. 成熟巨核球が多いか, 少ないか

-6. 微小巨核球(micro Mgk)があるか? 通常染色では無理-->免疫染色をおこなう(CD42b)

-7. 芽球はあるか? CD34染色を併用。c-KIT染色も追加するほうがよい.(単球系, 赤芽球系, 巨核球系の芽球の場合, CD34陰性のこともある-谷岡 追加)
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このうち, &color(#e60033){1-5までを順番に&color(red){''BMクロット(ASD/Giemsa染色が必須)''};標本においてきちんと評価できれば80%(実は90%も可能)の症例は診断が可能};。
6, 7は免疫染色を追加して判断する。1-5にあてはまらない症例は特殊な症例。それはもっと別のアプローチをすればよい。

===> [[ASD/ Giemsa染色の方法(磐田市立総合病院の染色)>ASD/Giemsa 染色--骨髄クロット・生検組織の染色]]

&color(red){SIZE(24){■}}; ''CellularityがNormo~hyper''の場合。(多くの症例はこちらに入る)

#ref(MDS-Dx_Argorism02.jpg,around,80%)

-1. Myeloid-richかErythroid-richかを判定する。
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-2. 赤芽球島が存在するかどうかを見分ける。赤芽球島がしっかりあればHigh-gradeはまずない。
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-3. Myeloid-rich → 赤芽球島(+) → Low-grade MDS
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-4. Myeloid-rich → 赤芽球島(-) → micro MgK(+)なら High-grade, (-)なら Low-garde
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-5. Erythroid-rich → 赤芽球島(+) → Low-grade MDS/ RARS
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-6. Erythoid-rich → 赤芽球島がみあたらない → High-grade MDS/ AML-M6

#clear
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&color(blue){SIZE(24){■}}; ''Cellularityが Hypocellular''の場合。

#ref(MDS_hypocellular_argorism02.jpg,around,80%)


&color(red){''骨髄が低形成の場合, 細胞の存在パターンが大切となる''};。diffuseかpatchyかを判定することからアルゴリズムが始まる。

-Hypo-Patchy → Myeloidがあるかないか?(ASDで見る) → Myeloid(-)~few → MgK(+)/ microMgK(+) → low-grade MDS(この流れにHigh-gradeはほぼない)
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-Hypo-Patchy → Myeloid(-)~few → Mgk(-)/microMgk(-) → AA / 二次性造血障害   AAの診断には, CD8を染めてCD8+ T細胞の有無を調べる
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-Hypo-Patchy → Myelodi多い → Mgk(+)/microMgk(-) → secondary (SLEなどの二次造血障害). 骨髄脂肪変性などを見る。
#br
-Hypo-Patchy → Myeloid+/多い → Mgk+/ microMgk+ → low-grade MDS

#clear
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#br

&color(blue){SIZE(24){■}}; hypocellular marrowの細胞分布パターン

&ref(Hypo-diffuse_MDS.jpg,,60%);  &ref(Hypo-patchy_MDS.jpg,,60%); 細胞存在パターン;左:hypo-diffuse  右:hypo-patchy

&color(#c9171e){''Hypo-diffuseは存在すれば「病気」の異常な状態とみなしてよい''};。''Hypo-patchyは高齢者骨髄に似る所見''

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&color(blue){SIZE(24){■}}; ''低形成性白血病の独立性''(伊藤雅文Dr)

-低形成骨髄病変で芽球が急性白血病の定義を満たす場合&color(red){低形成性白血病(HypoAML)};として非定型的白血病に分類される

-WHO分類では''その独立性を認めていない''が、&color(red){病理形態的に均一な組織像を呈する};

-''M0に相当する未(微)分化骨髄芽球''

-染色体異常は通常のGバンド検索では見られない。

-長期観察で、&color(red){芽球は均一で増殖パターンは不変};

-&color(red){造血不全が死因};となる

-臨床病理学的に&color(red){独立した疾患概念である。};

//IWT-H1505890 case

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