Trichoderm and organ development
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[[Wikipathologica-KDP]] [[卵巣腫瘍]]のページにもどる *Trichoderm and organ development 三胚葉と臓器発生 [#a07e0724] #contents #br **三胚葉の形成 Tricoderm[#w16d361c] 着床後受精卵は分裂増殖を続ける.発生第3~8週(産科の月経後胎齢2ヶ月はじめから3ヶ月中ごろ)を''&color(blue){胚子期};''または''&color(blue){器官形成期};''とよびます. -第2週はじめは羊膜に連続する杯盤葉上層(外胚葉の起源)と卵黄嚢に連続する胚盤葉下層の二層円盤状構造[''胚芽''(0.2mm)という] -第3週には胚盤葉上層細胞(未分化な''間葉細胞'')が層内へ陥入し外胚葉,中胚葉,内胚葉の三層を形成する -第3週後半には中胚葉内に''胎生体腔''という中腔が形成され,この腔から腹膜腔,胸膜腔,心嚢腔が生じる. すなわち,これらの体腔を覆う上皮は''&color(red){中胚葉の未分化間葉};''に由来している. #ref(Haiyo.png) **外胚葉由来臓器 Ectoderm organs [#md60bbfc] #br #ref(exoderm01.png) **内胚葉由来臓器 Endoderm organs [#b9ad8097] #br #ref(endoderm02.png) ''内胚葉の分化'' -内胚葉層は以下の臓器の起源となる --胃腸管上皮 --気道上皮 --膀胱内腔の被覆上皮 --甲状腺 --副甲状腺(上皮小体) --肝臓 --膵臓の実質 --鼓室と耳管の被覆上皮 #br **中胚葉由来臓器 Mesoderm organs and cells [#t6a9ae07] #br #ref(mesoderm03.png) #br ''中胚葉の分化'' -中胚葉の重要な要素は''沿軸''(paraxial), ''中間''(intermediate), および''側板''(lateral plate)中胚葉(mesoderm)である -沿軸中胚葉(すべての支持組織の起源) --''体節分節(somitomere)''を形成しこれから頭部間葉が生じる --後頭分節と尾方分節では''体節(somite)''が編成され, 体の支持組織である''筋板(myotome)'',''椎板(sclerotome)'',''皮板(dermatome)''を生じる --筋板は筋組織, 椎板は軟骨と骨,皮板は真皮と皮下組織に分化していく ''体節分化のシグナル'' -脊索,神経管, 表皮などの周囲構造からシグナルが出される. -脊索と神経管底板は''ソニックヘッジホッグ(Sonic hedgehog)''が分泌されこれが椎板を誘導する -神経管側背部からは''[[Wnt蛋白>Wnt protein]]''が産生されて体節の背内側部から''上分節(epaxial)筋''をつくる -側板中胚葉からの''BMP4, FGF''および表皮の''Wnt''は体節背外側部を四肢と体壁の筋に分化させる -体節背側中央部は真皮になるが, これには神経管背側部からの''neurotrophin3''が影響する ''中胚葉から生じるその他の組織'' -血管系--心臓, 動静脈, リンパ管, すべての血球, リンパ球 -尿生殖器--腎臓, 生殖腺とその導管(膀胱三角以外の膀胱粘膜上皮は内胚葉由来.三角部の中胚葉由来上皮も最終的には内胚葉由来上皮に置換される) -脾臓 -副腎の皮質 &color(#e60033){''Brachyury ブラキウリ''}; BrachyuryはT遺伝子によってコード化された蛋白で、&color(Orange){''中胚葉の形成に関与する20以上の遺伝子が存在するT-box遺伝子複合体の転写因子である(第6染色体)''};。~ 発生学的に主に脊索の発達を調整している。%%%正常成人組織では発現していない%%%。脊索腫細胞においてBrachyuryが活性化していることが見出されたが、Brachyuryの異常発現は余分な遺伝子コピーの存在と関係しているらしい。([[いむーの:http://immuno2.med.kobe-u.ac.jp/20130328-2773/]]) Brachyury/ T-box transcription factor T, etc: ヒトではT 遺伝子にコードされたタンパク質である¬e{:Edwards YH, et al. The human homolog T of the mouse T(Brachyury) gene; gene structure, cDNA sequence, and assignment to chromosome 6q27. Genome Res. 1996; 6 (3): 226-33.};。ブラキウリはT-box(脚および心臓の発生にかかわる一群の転写因子)ファミリーに属する転写因子である。 ブラキウリの発現は&color(#e2041b){''脊椎内に残った脊索細胞の悪性腫瘍である脊索腫の確定診断マーカー''};である。また、生殖細胞におけるブラキウリの倍化は脊索腫が疑われる。Brachyury を含む染色体上の 6q27 領域が21例中6例で増加が見られ、一方欠失は見られなかった¬e{:Vujovic S, et al. Brachyury, a crucial regulator of notochordal development, is a novel biomarker for chordomas. J. Pathol. 2006;209 (2): 157-65.};。 ブラキウリは多くの多くの腫瘍で過剰発現が見られる。&color(orange){''このタンパクは上皮間葉転換に寄与し、浸潤を促進する''};。([[wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%AD%E3%82%A6%E3%83%AA]]) #br #br
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