T cell and MHC
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開始行:
[[T-cell receptor gene]]
[[リンパ球]]~
[[免疫と免疫病理]]
#contents
#br
**TCR (T細胞レセプター)の構造 [#oa2d64c6]
#ref(TCR01.png,around,right)
T細胞発生経路は,高度に制御された一連のステップに従い,骨髄...
T細胞前駆細胞は,胸腺微小環境に定着すると,co-receptor分子C...
この多サブユニット複合体は,MHC拘束性抗原ペプチドの認識を...
TCRヘテロダイマーと非共有結合で結合しているのは,シグナル...
TCR/CD3複合体の構成要素の発現は発生段階で制御されており,...
#br
#br
-ジスルフィド結合(S-S)により結ばれたヘテロ二量体(αβまたは...
#br
-遺伝子再構成によりつくられる&color(blue){''αβ鎖あるいはγ...
#br
-αβ鎖あるいはγδ鎖はともに抗体のL鎖によく似ており,N末端にV...
#br
-αβ鎖は遺伝子再構成により約10の12乗もの多様性を獲得しあら...
-TCRはさらに&color(#9400D3){''CD3という分子群(γδεζ)''};と...
#br
-''TCRのγδとCD3のγδは異なる分子である''
#br
-CD3複合体のζ (ゼータ/ジータ;英語のZ)タンパク質はジスルフ...
#br
-CD3分子はすべてのT細胞に共通でシグナル伝達に重要な役割を...
#clear
#br
#ref(TCR_CD3complex.jpg,around,50%)
-CD3とζタンパク質は非共有結合的にTCRのαβヘテロダイマーと...
-CD3分子は3種類のタンパク質, &color(#7d26cd){''CD3ε, CD3γ...
-''CD3分子とζ鎖はT細胞特異性に関係なくすべてのT細胞で同一...
-これらのタンパク質の会合には膜貫通領域に存在する荷電した...
-ほぼすべてのαβTCRを発現するT細胞はMHC拘束性であり, コレ...
#clear
CD3は、4つの異なるサブユニットからなる細胞表面複合体であ...
デルタ(CD3δ)(OMIM: 186790 - CD3 Antigen, Delta Subunit...
イプシロン(CD3ε)(OMIM: 186830 - CD3 Antigen, Epsilon S...
ガンマ(CD3γ)(OMIM: 186740 - CD3抗原、ガンマサブユニッ...
ゼータ(CD3ζ、CD247とも呼ばれる)(OMIM: 186780 - CD247抗...
CD3は、TCRα/βまたはTCRγ/δヘテロダイマーとして発現し、TCR...
CD3は、まず発達中のT細胞の細胞質で発現し、成熟するにつれ...
主要組織適合遺伝子複合体(MHC)を介して提示された抗原ペプ...
#clear
***γδ型T細胞 [#hdbe9582]
-γδ型T細胞はαβ型T細胞に比べ多様性の少ないTCRを有している
-解剖学的分布が限局性で皮膚,腸管上皮,子宮,舌の上皮には豊...
-胸腺および二次リンパ組織には少数しか存在しない
**TCRによるMHC-ペプチド複合体の認識 [#gf88edc2]
-TCRは直接抗原を認識できず,抗原の分解産物であるペプチドを...
-抗原をペプチド断片に分解することを&color(blue){''抗原の...
-MHC上のペプチド片を識別したTCRはT細胞に活性化シグナルを...
-T細胞は自己MHC分子に結合した非自己ペプチドを認識して活性...
-MHCクラスIおよびクラスII抗原はT細胞の反応を制約するので,...
#br
***MHCクラスI [#m2f25fed]
-MHCクラスIは主に&color(blue){''細胞内で合成されたタンパ...
--細胞にウイルスや細胞内寄生細菌が感染すると,それら由来の...
--腫瘍細胞では腫瘍特異的タンパク質や正常細胞では微量なタ...
--これら抗原由来のタンパク質は細胞質内で分解され小胞体内...
-MHCクラスIに結合するペプチドは9個のアミノ酸により構成さ...
-MHCα1,α2ドメインの多型により溝の形状が変化し結合可能なペ...
-MHCクラスIに提示されたペプチドは&color(red){''αβ型TCRを...
-NK細胞,NKT細胞,また一部のCD8+T細胞は&color(#330099){''KI...
-KIRには細胞障害活性を抑制するレセプタと活性化するレセプ...
-標的細胞がMHCクラスIを欠損するとKIR抑制性レセプタからの...
***MHCクラスII [#c8cad832]
-MHCクラスIIは主に&color(#ff3300){''外来抗原に由来するペ...
-MHCクラスIIでは細胞膜から遠いα1,β1ドメインがクラスIと同...
-MHCクラスII分子の溝はクラスIより長い15個前後(10-30)のペ...
-MHCクラスIIの溝は両端が開放されておりペプチド両端のアミ...
-MHCクラスIIは樹状細胞,マクロファージ,B細胞などの&color(r...
-樹状細胞などAPCは成熟あるいはサイトカインなどの刺激でMHC...
-APCは細胞外からエンドゾーム内に抗原を取り込みMHCクラスI...
-エンドゾームでMHCクラスIIの溝に結合しているInvaliant鎖の...
-CD4+ヘルパーT細胞は自己MHC/非自己ペプチド複合体を特異的...
-CD4+ヘルパーT細胞分泌サイトカインは
--B細胞を増殖,形質細胞への分化誘導をおこない抗体産生を促...
--T細胞の分化増殖,APCの活性化促進
#br
-TCRはT細胞クローンごとに異なり,T細胞の抗原特異性を決定する
-抗原ペプチドに相補的構造を有する部分を相補性決定領域(com...
-TCRはCDR3領域とCDR1領域の一部でMHC分子の溝から露出してい...
-TCRの比較的多様性に乏しいCDR2領域とCDR1の一部はMHC分子に...
-TCRとMHC/ペプチド複合体の親和性はペプチドのTCR接触部位の...
-MHC/ペプチド複合体の親和性はT細胞の活性化,自己非自己の...
**MHC分子の溝には必ず「自己」のタンパク質ペプチド断片が入り...
-ペプチドを結合しないMHC分子は不安定でただちに分解される...
-TCRはMHC/自己ペプチド断片複合体を「自己」と認識している
-ヒトのからだの60兆個の細胞表面にはすべてMHCと自己成分の...
-たとえ非自己抗原が存在する状態でも樹状細胞における非自己...
-細胞内で翻訳されたばかりのタンパク質のうち30%はただちに...
-このような自己ペプチドに高親和性TCRを発現するT細胞は胸腺...
-胸腺から末梢へ供給されたT細胞は自己ペプチド/MHC複合体に...
-低親和性TCRの存在はT細胞の末梢での存在,自己への不応答性,...
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[[T-cell receptor gene]]
[[リンパ球]]~
[[免疫と免疫病理]]
#contents
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**TCR (T細胞レセプター)の構造 [#oa2d64c6]
#ref(TCR01.png,around,right)
T細胞発生経路は,高度に制御された一連のステップに従い,骨髄...
T細胞前駆細胞は,胸腺微小環境に定着すると,co-receptor分子C...
この多サブユニット複合体は,MHC拘束性抗原ペプチドの認識を...
TCRヘテロダイマーと非共有結合で結合しているのは,シグナル...
TCR/CD3複合体の構成要素の発現は発生段階で制御されており,...
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-ジスルフィド結合(S-S)により結ばれたヘテロ二量体(αβまたは...
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-遺伝子再構成によりつくられる&color(blue){''αβ鎖あるいはγ...
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-αβ鎖あるいはγδ鎖はともに抗体のL鎖によく似ており,N末端にV...
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-αβ鎖は遺伝子再構成により約10の12乗もの多様性を獲得しあら...
-TCRはさらに&color(#9400D3){''CD3という分子群(γδεζ)''};と...
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-''TCRのγδとCD3のγδは異なる分子である''
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-CD3複合体のζ (ゼータ/ジータ;英語のZ)タンパク質はジスルフ...
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-CD3分子はすべてのT細胞に共通でシグナル伝達に重要な役割を...
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#ref(TCR_CD3complex.jpg,around,50%)
-CD3とζタンパク質は非共有結合的にTCRのαβヘテロダイマーと...
-CD3分子は3種類のタンパク質, &color(#7d26cd){''CD3ε, CD3γ...
-''CD3分子とζ鎖はT細胞特異性に関係なくすべてのT細胞で同一...
-これらのタンパク質の会合には膜貫通領域に存在する荷電した...
-ほぼすべてのαβTCRを発現するT細胞はMHC拘束性であり, コレ...
#clear
CD3は、4つの異なるサブユニットからなる細胞表面複合体であ...
デルタ(CD3δ)(OMIM: 186790 - CD3 Antigen, Delta Subunit...
イプシロン(CD3ε)(OMIM: 186830 - CD3 Antigen, Epsilon S...
ガンマ(CD3γ)(OMIM: 186740 - CD3抗原、ガンマサブユニッ...
ゼータ(CD3ζ、CD247とも呼ばれる)(OMIM: 186780 - CD247抗...
CD3は、TCRα/βまたはTCRγ/δヘテロダイマーとして発現し、TCR...
CD3は、まず発達中のT細胞の細胞質で発現し、成熟するにつれ...
主要組織適合遺伝子複合体(MHC)を介して提示された抗原ペプ...
#clear
***γδ型T細胞 [#hdbe9582]
-γδ型T細胞はαβ型T細胞に比べ多様性の少ないTCRを有している
-解剖学的分布が限局性で皮膚,腸管上皮,子宮,舌の上皮には豊...
-胸腺および二次リンパ組織には少数しか存在しない
**TCRによるMHC-ペプチド複合体の認識 [#gf88edc2]
-TCRは直接抗原を認識できず,抗原の分解産物であるペプチドを...
-抗原をペプチド断片に分解することを&color(blue){''抗原の...
-MHC上のペプチド片を識別したTCRはT細胞に活性化シグナルを...
-T細胞は自己MHC分子に結合した非自己ペプチドを認識して活性...
-MHCクラスIおよびクラスII抗原はT細胞の反応を制約するので,...
#br
***MHCクラスI [#m2f25fed]
-MHCクラスIは主に&color(blue){''細胞内で合成されたタンパ...
--細胞にウイルスや細胞内寄生細菌が感染すると,それら由来の...
--腫瘍細胞では腫瘍特異的タンパク質や正常細胞では微量なタ...
--これら抗原由来のタンパク質は細胞質内で分解され小胞体内...
-MHCクラスIに結合するペプチドは9個のアミノ酸により構成さ...
-MHCα1,α2ドメインの多型により溝の形状が変化し結合可能なペ...
-MHCクラスIに提示されたペプチドは&color(red){''αβ型TCRを...
-NK細胞,NKT細胞,また一部のCD8+T細胞は&color(#330099){''KI...
-KIRには細胞障害活性を抑制するレセプタと活性化するレセプ...
-標的細胞がMHCクラスIを欠損するとKIR抑制性レセプタからの...
***MHCクラスII [#c8cad832]
-MHCクラスIIは主に&color(#ff3300){''外来抗原に由来するペ...
-MHCクラスIIでは細胞膜から遠いα1,β1ドメインがクラスIと同...
-MHCクラスII分子の溝はクラスIより長い15個前後(10-30)のペ...
-MHCクラスIIの溝は両端が開放されておりペプチド両端のアミ...
-MHCクラスIIは樹状細胞,マクロファージ,B細胞などの&color(r...
-樹状細胞などAPCは成熟あるいはサイトカインなどの刺激でMHC...
-APCは細胞外からエンドゾーム内に抗原を取り込みMHCクラスI...
-エンドゾームでMHCクラスIIの溝に結合しているInvaliant鎖の...
-CD4+ヘルパーT細胞は自己MHC/非自己ペプチド複合体を特異的...
-CD4+ヘルパーT細胞分泌サイトカインは
--B細胞を増殖,形質細胞への分化誘導をおこない抗体産生を促...
--T細胞の分化増殖,APCの活性化促進
#br
-TCRはT細胞クローンごとに異なり,T細胞の抗原特異性を決定する
-抗原ペプチドに相補的構造を有する部分を相補性決定領域(com...
-TCRはCDR3領域とCDR1領域の一部でMHC分子の溝から露出してい...
-TCRの比較的多様性に乏しいCDR2領域とCDR1の一部はMHC分子に...
-TCRとMHC/ペプチド複合体の親和性はペプチドのTCR接触部位の...
-MHC/ペプチド複合体の親和性はT細胞の活性化,自己非自己の...
**MHC分子の溝には必ず「自己」のタンパク質ペプチド断片が入り...
-ペプチドを結合しないMHC分子は不安定でただちに分解される...
-TCRはMHC/自己ペプチド断片複合体を「自己」と認識している
-ヒトのからだの60兆個の細胞表面にはすべてMHCと自己成分の...
-たとえ非自己抗原が存在する状態でも樹状細胞における非自己...
-細胞内で翻訳されたばかりのタンパク質のうち30%はただちに...
-このような自己ペプチドに高親和性TCRを発現するT細胞は胸腺...
-胸腺から末梢へ供給されたT細胞は自己ペプチド/MHC複合体に...
-低親和性TCRの存在はT細胞の末梢での存在,自己への不応答性,...
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