Tokyo Bone marrow Meeting - 第2回東京骨髄病理研究会
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[[Tokyo Bone marrow meeting - 第3回東京骨髄病理研究会]]
[[MDSに認められる染色体異常]]へ移動
このページは研究会に出席した&color(#e60033){管理人の''個...
*第2回東京骨髄病理研究会 2012年8月25日@ お茶の水 [#eb865...
>''プログラム''
>1.MDSの形態的特徴 聖路加国際病院 臨床検査科 野沢和江
>2.MDS up-to-date 名古屋第一赤十字病院 病院病理部 伊...
>3.症例検討 5症例。
>>1) ITPとMDSの鑑別が問題になった1例 井野元知恵ほか ...
>>2) 治療経過中に骨髄線維症を合併した骨髄異形成症候群の症...
>>3) 環状鉄芽球がみられた1例 高柳奈津子ほか 埼玉医科大...
>>4) MGUSとMDSの合併が疑われた1例 岩科雅範 独立行政法人...
>>5) 血管免疫芽球性T細胞リンパ腫に対する2回の自家感細胞移...
*MDS up-to-date [#o452411c]
>伊藤雅文先生の講演から
**''MDS分類の変遷--WHO分類第4版(2008)での改定ポイント'' ...
#br
#ref(MDSclassification.jpg,around,right,80%)
-''dysplasiaのクライテリアに10%ルール''が導入され定量的な...
血球形態異常は赤芽球系, 顆粒球系, 巨核球系いずれも同一系...
#br
-''Refractory cytopenia'': RCは, 貧血, 好中球減少, 血小板...
>従来は貧血だけだったものが好中球減少あるいは血小板減少も...
#br
-''RCMD-RSとRCMDは予後の違いがみられず, RCMDに統合された'...
&color(red){''RCMD-RSにはSF3B遺伝子の変異が特徴的に認めら...
-''線維化を伴うMDS with fibrosis(RAEB-F)''はRAEBの亜形に:...
#br
-''小児MDSが新たに独立した群''としてとりあげられた。~
refractory cytopenia of childhood(RCC)は ドイツのBauman, ...
#clear
**MDSとmonosomy 7 [#v12662ce]
monosomy 7のMDSの特徴
-''hypoplastic MDS''の場合, &color(red){「monosomy 7かど...
-&color(red){''monosomy7のMDSと診断されたら確実に進行して...
-組織病理像の特徴として, 赤芽球にHbFが出てくる。p53陽性細...
-大切な特徴は, micro-MgKが多いこと。small sizedからmicro...
-MDSにおいて, monosomy 7の頻度は非常に多い。積極的に診断...
-t(1;7)の不均衡転座はmonosomy 7と組織像, 予後にかわりない。
aplastic anemiaとの鑑別
-hypoplastic MDSでは, 分化型顆粒球が出てくる。aplastic an...
まとめ=7番染色体異常の造血器疾患病理像の特徴
-低形成骨髄病変(HypoMDS)の頻度が高い
-異形成は全体に弱く, 見過ごされる可能性がある。
-赤芽球のHbF発現は, 通常のMDSに比べ少ないが、見られる。
-Micromegakaryocyteの出現頻度が高い
-Monosomy7では芽球転化の頻度が高い
--7とder(1;7)の病理像の違いはない。
***参考データ: MDSの細胞遺伝学的異常 [#lb6d6fd4]
#ref(MDSkaryotype.jpg,around,right,50%)
近年MDSはヒトの前癌状態として注目され, N-ras, fmsなどの癌...
5q-症候群の場合は染色体分析が病型診断に直結するがそれを除...
-17p異常は偽Pelger-Huet好中球やp53変異と関連し予後不良
-7番染色体の異常も予後不良とされるが責任遺伝子は不明。
右図: MDSで指摘されている主な染色体異常((不応性貧血(骨髄...
''[[MDSの染色体異常>MDSに認められる染色体異常]]''<--クリ...
MDSでは約50%に染色体異常が認められるが転座は少なく, -5, ...
高密度SNPアレイなど近年の高解像度ゲノム数解析手法によりMD...
&color(blue){染色体異常と予後の関連は詳細に検討されており...
○リンク-->[[MDS染色体異常と予後>MDSに認められる染色体異常...
***''MDSに認められる遺伝子変異'' [#m6fb0ddf]
MDSに認められる遺伝子変異の種類, pathway, 頻度, 変異のタ...
#ref(MDS-gene-mutation.gif,around)
MDSでは, 造血幹細胞が遺伝学的に不安定状態(genetic instabi...
1. 転写因子複合体異常---RUNX1, CEBPA, EVI1, PU.1, MLL, NU...
2. チロシンキナーゼ受容体(RTK)異常--FLT3, C-KIT, PDGFR, M...
3. シグナル伝達経路異常---RAS, RAF, NF1, PTPN11, JAK2, CBL
4. チェックポイント異常・細胞周期制御因子異常---p53, p15_...
5. [[エピジェネティック制御因子異常>MDSの遺伝子異常-エピ...
6. リボゾームサブユニット構成要素タンパクの異常--RPS14
7. miRNAの異常--miR-145, miRNA-146aの機能低下
8. [[pre-mRNAスプライシング機構に関与する遺伝子の異常>MDS...
9. Cohesin構成遺伝子
#br
''スプライス機構に関与する遺伝子変異(Spriceosome mutation...
Link-->[[MDSの遺伝子異常-pre-mRNAスプライシング機構に関わ...
-pre-mRNA スプライシングはspriceosomeにより触媒されている...
-50%以上のMDSにおいて, spliceosome geneの体細胞変異が認め...
-spliceosome geneの変異は小児骨髄系腫瘍にはまれであり, 老...
-変異のhotspotsは3個の最も変異頻度の高い遺伝子, &color(re...
-上記の遺伝子変異と関連する異なるスプライスの誤謬パターン...
-3'スプライシング部位, U2 snRNP機能に影響する遺伝子変異は...
-SF3B1 変異はほぼ例外なくthrombocytosisのない, またはthro...
-SRSF2 変異は主に multilineage dysplasia and/or excess bl...
-SRSF2変異はMPNから進展したAML症例の1/5に, 特にCMML症例の...
-U2AF1の体細胞変異は種々のMDS症例に発現が認められる。AML...
#clear
***その他の研究会ページ [#j5a2388c]
[[第1回東京骨髄病理研究会]]
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このページは研究会に出席した&color(#e60033){管理人の''個...
*第2回東京骨髄病理研究会 2012年8月25日@ お茶の水 [#eb865...
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>1.MDSの形態的特徴 聖路加国際病院 臨床検査科 野沢和江
>2.MDS up-to-date 名古屋第一赤十字病院 病院病理部 伊...
>3.症例検討 5症例。
>>1) ITPとMDSの鑑別が問題になった1例 井野元知恵ほか ...
>>2) 治療経過中に骨髄線維症を合併した骨髄異形成症候群の症...
>>3) 環状鉄芽球がみられた1例 高柳奈津子ほか 埼玉医科大...
>>4) MGUSとMDSの合併が疑われた1例 岩科雅範 独立行政法人...
>>5) 血管免疫芽球性T細胞リンパ腫に対する2回の自家感細胞移...
*MDS up-to-date [#o452411c]
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**''MDS分類の変遷--WHO分類第4版(2008)での改定ポイント'' ...
#br
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-''dysplasiaのクライテリアに10%ルール''が導入され定量的な...
血球形態異常は赤芽球系, 顆粒球系, 巨核球系いずれも同一系...
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-''Refractory cytopenia'': RCは, 貧血, 好中球減少, 血小板...
>従来は貧血だけだったものが好中球減少あるいは血小板減少も...
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-''RCMD-RSとRCMDは予後の違いがみられず, RCMDに統合された'...
&color(red){''RCMD-RSにはSF3B遺伝子の変異が特徴的に認めら...
-''線維化を伴うMDS with fibrosis(RAEB-F)''はRAEBの亜形に:...
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-''小児MDSが新たに独立した群''としてとりあげられた。~
refractory cytopenia of childhood(RCC)は ドイツのBauman, ...
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**MDSとmonosomy 7 [#v12662ce]
monosomy 7のMDSの特徴
-''hypoplastic MDS''の場合, &color(red){「monosomy 7かど...
-&color(red){''monosomy7のMDSと診断されたら確実に進行して...
-組織病理像の特徴として, 赤芽球にHbFが出てくる。p53陽性細...
-大切な特徴は, micro-MgKが多いこと。small sizedからmicro...
-MDSにおいて, monosomy 7の頻度は非常に多い。積極的に診断...
-t(1;7)の不均衡転座はmonosomy 7と組織像, 予後にかわりない。
aplastic anemiaとの鑑別
-hypoplastic MDSでは, 分化型顆粒球が出てくる。aplastic an...
まとめ=7番染色体異常の造血器疾患病理像の特徴
-低形成骨髄病変(HypoMDS)の頻度が高い
-異形成は全体に弱く, 見過ごされる可能性がある。
-赤芽球のHbF発現は, 通常のMDSに比べ少ないが、見られる。
-Micromegakaryocyteの出現頻度が高い
-Monosomy7では芽球転化の頻度が高い
--7とder(1;7)の病理像の違いはない。
***参考データ: MDSの細胞遺伝学的異常 [#lb6d6fd4]
#ref(MDSkaryotype.jpg,around,right,50%)
近年MDSはヒトの前癌状態として注目され, N-ras, fmsなどの癌...
5q-症候群の場合は染色体分析が病型診断に直結するがそれを除...
-17p異常は偽Pelger-Huet好中球やp53変異と関連し予後不良
-7番染色体の異常も予後不良とされるが責任遺伝子は不明。
右図: MDSで指摘されている主な染色体異常((不応性貧血(骨髄...
''[[MDSの染色体異常>MDSに認められる染色体異常]]''<--クリ...
MDSでは約50%に染色体異常が認められるが転座は少なく, -5, ...
高密度SNPアレイなど近年の高解像度ゲノム数解析手法によりMD...
&color(blue){染色体異常と予後の関連は詳細に検討されており...
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***''MDSに認められる遺伝子変異'' [#m6fb0ddf]
MDSに認められる遺伝子変異の種類, pathway, 頻度, 変異のタ...
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MDSでは, 造血幹細胞が遺伝学的に不安定状態(genetic instabi...
1. 転写因子複合体異常---RUNX1, CEBPA, EVI1, PU.1, MLL, NU...
2. チロシンキナーゼ受容体(RTK)異常--FLT3, C-KIT, PDGFR, M...
3. シグナル伝達経路異常---RAS, RAF, NF1, PTPN11, JAK2, CBL
4. チェックポイント異常・細胞周期制御因子異常---p53, p15_...
5. [[エピジェネティック制御因子異常>MDSの遺伝子異常-エピ...
6. リボゾームサブユニット構成要素タンパクの異常--RPS14
7. miRNAの異常--miR-145, miRNA-146aの機能低下
8. [[pre-mRNAスプライシング機構に関与する遺伝子の異常>MDS...
9. Cohesin構成遺伝子
#br
''スプライス機構に関与する遺伝子変異(Spriceosome mutation...
Link-->[[MDSの遺伝子異常-pre-mRNAスプライシング機構に関わ...
-pre-mRNA スプライシングはspriceosomeにより触媒されている...
-50%以上のMDSにおいて, spliceosome geneの体細胞変異が認め...
-spliceosome geneの変異は小児骨髄系腫瘍にはまれであり, 老...
-変異のhotspotsは3個の最も変異頻度の高い遺伝子, &color(re...
-上記の遺伝子変異と関連する異なるスプライスの誤謬パターン...
-3'スプライシング部位, U2 snRNP機能に影響する遺伝子変異は...
-SF3B1 変異はほぼ例外なくthrombocytosisのない, またはthro...
-SRSF2 変異は主に multilineage dysplasia and/or excess bl...
-SRSF2変異はMPNから進展したAML症例の1/5に, 特にCMML症例の...
-U2AF1の体細胞変異は種々のMDS症例に発現が認められる。AML...
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***その他の研究会ページ [#j5a2388c]
[[第1回東京骨髄病理研究会]]
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